【GIANNI MOTTA】イタリアの名選手の作るバイクのオーバーホール。

中々お目にかかれないイタリアンロードレーサー GIANNI MOTTA (ジャンニ モッタ) のオーバーホールを承りましたのでご紹介いたします。

1966年のジロ・デ・イタリア総合優勝、1964年のジロ・ディ・ロンバルディア、トレ・ヴァッリ・ヴァレジーネ3連覇など、輝かしい功績を納めてきたレーサー。引退後、自身の名でフレームビルダーとして活動していました。

モッタ/ビフォー横

モッタ/ビフォーbb

ビンテージバイクの類ならこの程度の汚れ、キズ少々サビ少々くらいなら状態良好と捉えて良いと思います。

モッタ/ビフォーハブ

モッタ/ビフォーダブルレバー

モッタ/ビフォーリアメカ

リアメカには削れた跡がありますがハンガー曲がりやゲージの曲がりは無し。良かった。

モッタ/ビフォークランク

CAMPAGNOLO CORSA RECORD  通称 Cレコ。 ブレーキは SHIMANO 7400系 DURA ACE
当時のオーナー様はバリバリのレーサーだと想像しながら作業していきます。

モッタ/ハブ開けた

モッタ/ハブパーツお皿

駆動パーツはすべて分解洗浄します。前後ハブ、BB、ヘッドパーツにボスフリー。年代物のグリスは粘土の様に固まっていました。
玉当たりの虫食いや、ボール、リテーナーのダメージ等は無くスムーズに作業が進みます。

モッタ/グリスアップ

現役引退を考慮して固めのグリスを多目に。パーツを守る意味合いを兼ねて再セッティング。

モッタ/リアメカお皿

プーリーゲージも分解。狭い所にはウエスが入りずらいので外してふきふきします。急がば回れで仕上がり具合が良くなります。

モッタ/ハンドルの中

バーテープを剥がすと組み立てた方の拘りを見ることが出来ました。ブレーキケーブルを這わせるガイド(自転車用ではない何か)。バーテープの巻き終わりでアウターケーブルを分割。メンテナンス性アップな一工夫がなされていました。勉強になります。もちろんその工夫をそのまま再現して組み付けします。

モッタ/セメント落とし

モッタ/落ちたセメント

リムに残っているセメントを落とします。チューブラータイヤを張り付けるボンドのような物。カッチカチ。リムにダメージがいかないように削り取り、薬品を使って綺麗にします。

モッタ/アフター横近く

モッタ/アフターwレバー

モッタ/アフターbb

モッタ/アフターハブ

モッタ/アフタークランク

モッタ/アフターリアメカ

モッタ/アフター真正面

ビフォーも綺麗でしたけどアフターはさらに綺麗。仕上げのワックスでピカピカに。

モッタ/アフター横

いわゆる「クラシックなロードバイク」の目標の世代。クロモリで作られたフレーム、ダブルレバー、シルバーパーツの特長はご存じの通りかと思いますが、本物が持つ趣は別格のカッコ良さがあります。

古いバイクもメンテナンスをしっかり行えばまだまだ走ります。もちろんこの雰囲気を目指して現代パーツでカスタムも面白いです。気になる事があれば何でもご相談くださいませ。